(文化融合の国、日本)
日本は四方を豊かな実りの海に囲まれた海洋国家です。
古来より、日本は、大陸や朝鮮半島からこの海を渡った人々を通じて多様な文化や技術を吸収し、独自の文化と融合させて豊かな文化を育んできました。漢字と仮名、公家と武家、神道と仏教、あるいは江戸と上方、東国の金貨制と西国の銀貨制というように、複合的な伝統と慣習、経済社会制度を併存させてきたことは日本の文化の一つの特長です。近現代の日本も和魂洋才という言葉のとおり、東洋と西洋の文化を融合させ、欧米先進諸国へのキャッチアップを実現しました。こうした文化の共存と融合こそが、新たな価値を生み出す源泉であり、それを可能にする柔軟性こそが日本の強さです。自然環境との共生の思想や、木石にも魂が宿るといった伝統的な価値観は大切にしつつも、新たな文化交流、その根幹となる人的交流に積極的に取り組み、架け橋としての日本、新しい価値や文化を生み出し、世界に発信する日本を目指していこうではありませんか。
(東アジア共同体のあり方)
昨年の所信表明演説で、私は、東アジア共同体構想を提唱いたしました。アジアにおいて、数千年にわたる文化交流の歴史を発展させ、いのちを守るための協力を深化させる、「いのちと文化」の共同体を築き上げたい。そのような思いで提案したものです。
この構想の実現のためには、さまざまな分野で国と国との信頼関係を積み重ねていくことが必要です。断じて、一部の国だけが集まった排他的な共同体や、他の地域と対抗するための経済圏にしてはなりません。その意味で、揺るぎない日米同盟は、その重要性に変わりがないどころか、東アジア共同体の形成の前提条件として欠くことができないものです。北米や欧州との、そして域内の自由な貿易を拡大して急速な発展を遂げてきた東アジア地域です。多角的な自由貿易体制の強化が第一の利益であることを確認しつつ地域の経済協力を進める必要があります。初代常任議長を選出し、ますます統合を深化させる欧州連合とは、開かれた共同体のあり方を、ともに追求していきたいと思います。
(いのちと文化の共同体)
東アジア共同体の実現に向けての具体策として、特に強調したいのは、いのちを守るための協力、そして、文化面での交流の強化です。
地震、台風、津波などの自然災害は、アジアの人々が直面している最大の脅威のひとつです。過去の教訓を正しく伝え、次の災害に備える防災文化を日本は培ってきました。これをアジア全域に普及させるため、日本の経験や知識を活用した人材育成に力を入れてまいります。
感染症や疾病からいのちを守るためには、機敏な対応と協力が鍵となります。新型インフルエンザをはじめとするさまざまな情報を各国が共有し、協力しながら対応できる体制を構築していきます。また、人道支援のため米国が中心となって実施している「パシフィック・パートナーシップ」に、今年から海上自衛隊の輸送艦を派遣し、太平洋・東南アジア地域における医療支援や人材交流に貢献してまいります。
(人的交流の飛躍的充実)
昨年の12月、私はインドネシアとインドを訪問いたしました。
いずれの国でも、国民間での文化交流事業を活性化させ、特に次世代を担う若者が、国境を越えて、教育・文化、ボランティアなどの面で交流を深めることに極めて大きな期待がありました。この期待に応えるために、今後5年間で、アジア各国を中心に10万人を超える青少年を日本に招くなど、アジアにおける人的交流を大幅に拡充するとともに、域内の各国言語・文化の専門家を、相互に飛躍的に増加させることにより、東アジア共同体の中核を担える人材を育成してまいります。
APECの枠組みも、今年の議長として、充実強化に努めてまいります。経済発展を基盤として、文化・社会の面でもお互いを尊重できる関係を築いていくため、新たな成長戦略の策定に向けて積極的な議論を導きます。
(日米同盟の深化)
今年、日米安保条約の改定から50年の節目を迎えました。この間、世界は、冷戦による東西の対立とその終焉、テロや地域紛争といった新たな脅威の顕在化など大きく変化しました。激動の半世紀にあって、日米安全保障体制は、質的には変化を遂げつつも、わが国の国防のみならず、アジア、そして世界の平和と繁栄にとって欠くことのできない存在でありました。今後もその重要性が変わることはありません。
私とオバマ大統領は、日米安保条約改定50周年を機に、日米同盟を21世紀にふさわしい形で深化させることを表明しました。今後、これまでの日米同盟の成果や課題を率直に語り合うとともに、幅広い協力を進め、重層的な同盟関係へと深化・発展させていきたいと思います。
わが国が提出し、昨年12月の国連総会において採択された「核兵器の全面的廃絶に向けた新たな決意」には、米国が初めて共同提案国として名を連ねました。本年は、核セキュリティ・サミットや核拡散防止条約運用検討会議が相次いで開催されます。「核のない世界」の実現に向け、日米が協調して取り組む意義は極めて大きいと考えます。
普天間基地移設問題については、米国との同盟関係を基軸として、わが国、そしてアジアの平和を確保しながら、沖縄に暮らす方々の長年にわたる大変なご負担を少しでも軽くしていくためにどのような解決策が最善か、沖縄基地問題検討委員会で精力的に議論し、政府として本年5月末までに具体的な移設先を決定することといたします。
気候変動の問題については、地球環境問題とエネルギー安全保障とを一体的に解決するための技術協力や共同実証実験、研究者交流を日米で行うことを合意しています。活動の成果は、当然世界に及びます。この分野の同盟を、そして日米同盟全体を、両国のみならずアジア太平洋地域、さらには世界の平和と繁栄に資するものとしてさらに発展させてまいります。
(アジア太平洋地域における二国間関係)
アジア太平洋地域における信頼関係の輪を広げるため、日中間の戦略的互恵関係をより充実させてまいります。
日韓関係の、世紀をまたいだ大きな節目の今年、過去の負の歴史に目を背けることなく、これからの百年を見据え、真に未来志向の友好関係を強化してまいります。ロシアとは、北方領土問題を解決すべく取り組むとともに、アジア太平洋地域におけるパートナーとして協力を強化します。
北朝鮮の拉致、核、ミサイルといった諸問題を包括的に解決した上で、不幸な過去を清算し、日朝国交正常化を実現する。これは、アジア太平洋地域の平和と安定のためにも重要な課題です。具体的な行動を北朝鮮から引き出すべく、6者会合をはじめ関係国と一層緊密に連携してまいります。拉致問題については、新たに設置した拉致問題対策本部のもと、すべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、政府の総力を挙げて最大限の努力を尽くしてまいります。
(貧困や紛争、災害からいのちを救う支援)
アフリカをはじめとする発展途上国で飢餓や貧困にあえぐ人々。イラクやアフガニスタンで故郷に戻れない生活を余儀なくされる難民の人々。国際的テロで犠牲になった人々。自然災害で住む家を失った人々。こうした人々のいのちを救うために、日本に何ができるのか、そして何が求められているのか。今回のハイチ地震の惨禍に対し、わが国は、国連ハイチ安定化ミッションへの自衛隊の派遣と約7千万ドルにのぼる緊急・復興支援を表明しました。国際社会の声なき声にも耳を澄まし、国連をはじめとする国際機関や主要国と密接に連携し、困難の克服と復興を支援してまいります。
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民主党の小沢一郎幹事長は27日夜、沖縄県那覇市内で、24日に行われた同県名護市長選で当選した稲嶺進氏と会談した。
米軍普天間飛行場の同県名護市辺野古移設計画に反対する稲嶺氏は、「辺野古の海に基地を作らないでほしい」と要請した。小沢氏は「私の立場でしっかり対応したい。名護の皆さん、沖縄県民の皆さんの気持ちはしっかりわかっている」と応じた。
小沢氏はこの後、那覇市内のホテルで開かれた民主党の喜納(きな)昌吉参院議員(比例代表)のパーティーに出席。今夏の参院選について「まさに旧体制との最終戦と位置づけている」と述べ、民主党の単独過半数獲得に向け支援を求めた。普天間問題や自身の資金管理団体「陸山(りくざん)会」の土地取引をめぐる政治資金規正法違反事件に関しては言及しなかった。
名護市長選後に沖縄入りした与党幹部は小沢氏が初めて。
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世界自然遺産の鹿児島県・屋久島で、縄文杉に向かう登山道が、がけ崩れのために通行止めとなった。
屋久島森林管理署によると、がけ崩れは、荒川登山口から縄文杉に向かうルートで、24日未明に発生したとみられる。登山口から約2キロ先の大杉橋付近の斜面が幅約20メートル、高さ約7メートルにわたって崩れ、登山道をふさいでいる。このルートは、登山客の約9割が利用するという。現在のところ、復旧のめどは立っていない。
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−−今、検察とメディアがあたかも歩調をそろえたかのように、「推定無罪の原則」を破ったかのような報道が続いている。これは取り調べの可視化とか、検事総長の民間人からの登用、メディア対応として記者クラブ開放などと関係しているのではないか
小沢氏「私はそのことによって、捜査が公正さを欠くようなことをしているとは思っておりません。それはそれ。これはこれで。
従って先日も、公平公正な捜査につきましては、今までもそのつもりでございましたけども、今後も協力していくと、いうふうに申し上げたとおりでございます」
−−民主党内では、捜査情報漏洩問題対策チームとか「石川(知裕容疑者)の逮捕を考える会」がつくられたが、どう思うか。衆院選マニフェストに盛り込まれている捜査の可視化法案は今国会で成立させるべきとの声があるがどう思うか
小沢氏「あのー、今、自分は、まさに、その問題の関連で、えー、あるわけですので、えー、そのことについて、えー、一切党内的にも、指示も意見もいっておりませんし。現時点では、そういうことについての発言は、差し控えて、えー、いきたいと思っております。いずれ、あの…解決を致しました時点で、そういったたぐいについても、必要ならばコメントさしていただきます」
司会者「時間も迫ってきたのであと2問でお願いしたい」
−−土地購入代金の原資について。家族名義の銀行口座から引き出した分が3億6000万円ある。なぜ家族名義にしてあったのか
「わたくしは、あー、平成3年に、心臓病で入院をいたしました。まあ、おかげさまで元気で戻ってきましたけれども。そういう、人生ていうか、命というか、自分のことも、多分、念頭にあって万が一のときにも、というような意識があって、家族の名義にその時、したのではないかと今、思っております」
−−(土地の)売買代金の支払いについて、定期預金を組んで預金担保で銀行に借り入れした理由は分からないと文書で答えている。一方で融資の書類にはサインしている。融資は何に使うというご存念だったのか。融資について担当秘書からサインを求められたさい「何に使うのか」と聞かなかったのか
「あのー、その同じ時期ですので。それに関連してのことだろうということは認識しておりましたけれども。具体的にどういうふうなやり方で、やっているか何とかというようなことについてはあのー、一切、あのー、聞いておりません。もう、私自身としては、買うという方向性を決めて、えー、ところが後援会(※資金管理団体「陸山会」)では、お金が十分にないと。ということで、自分の資金を提供したというところまで、自分自身の考え、行動の範疇(はんちゅう)でして。あと、具体的にどういうふうに、事務を取り扱うかとか、どういうふうに相手方と交渉しているかというようなことについては、わたくしは一切、報告もしろとも言いませんし、それはもう、信頼して任せた、ということでございます」
司会者「いちおう、約束の2問ということで終わらせていただきたいと思いますけれども。これにて小沢幹事長の定例会見を終わらせていただきますんでどうぞよろしくお願い申し上げます」
記者団「はい」「はい」(※指名を促す声)
小沢氏「はい、またあのー、この定例会見は続けてやりますので、そのときにまたお願いします。はい、ありがとう」
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小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」による土地取引をめぐる事件で、東京地検特捜部は23日午後、小沢氏を任意で事情聴取した。政治資金規正法違反容疑で逮捕された衆院議員石川知裕容疑者(36)らによる収支報告書への虚偽記載に対する認識や、土地購入代の原資について、詳しい説明を求めたとみられる。
特捜部は、小沢氏側がゼネコンから資金提供を受けていたとみて、石川容疑者らの取り調べを続ける一方、事件への小沢氏の関与についても今後、捜査を進めるもようだ。
関係者によると、聴取は東京都千代田区のホテルで、4時間以上にわたって行われた。小沢氏は終了後、午後8時ごろから、同ホテルで記者会見する。
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