「中学2年の時、父が自殺した」。前原誠司国土交通相(47)は5日、京都市内で開かれた自殺対策フォーラムにビデオ出演、公の場で初めて父親が自殺していたことを明かした。「(自殺から)33年たたないと話ができなかった。時間がかかる問題」。国内の自殺者は12年連続で3万人を超える。遺族の心のケアも大きな課題となっており、前原国交相の訴えは、深刻さを改めて浮き彫りにした。
フォーラムはNPO法人「東京自殺防止センター」と浄土真宗本願寺派教学伝道研究センターが主催。会場には約400人が参加し、遺族や僧侶、行政担当者らが「『生きる』ことの支援」をテーマに議論などをした。
前原国交相はフォーラムの冒頭にビデオレターの形で登場。「学校で先生から父が死んだことを伝えられた。実は前日から行方不明だった」「母は(自殺の)事情を知っていたと思うし、大変だったはず。にもかかわらず、私は(母を)責めたこともあった。申し訳ないと思う」と声を落とした。
遺族の心情を「(自殺と)向き合うことも大事だけど、向き合わない時間を過ごすことも大切」と吐露した。「今、私がいるのは父のおかげと思っている。父の死を無駄にしたくない」とも語った。【玉木達也】
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